うちの猫

中谷です。
うちには2匹猫がいますが、家に帰るといつも一匹の方が玄関までお出迎えしてくれます。
帰ってくるとドアの前で待っていることもあるし、ドアを開けたら部屋の奥から 寝てたけど急いで走ってきたよ と言わんばかりにたったったっ と出てくることも。
ただいまーというと こてんと転がって私の顔を見上げてきます。それを抱き上げて膝の上でしばらく撫でているのが日課なのですが、抱っこは嫌いで普段は怒るくせに、この時だけはじっと抱かれて満足そうにしています。
ほんの1,2分の時間ですが、私にとっては至福の時間です。(猫にとってもそうであるといいのですが)

この猫は私と遊ぶのも上手で、時々’だるまさんが転んだ’(関西風にいうと’坊さんが屁をこいた’)をします。私が物陰にかくれてそっと猫の方を覗き見ると、見るたびに場所を移動して、だんだんこちらに近づいてきます。近くまで来ると(鬼にタッチはしませんが)ダッと走って逃げ、それを私が追いかける、以下繰り返し。

動物とのちょっとした時間、でも深いつながりを感じられる代えがたい時間。毎日の生活の中にたくさんのこんな幸せを感じられるから、動物と一緒に暮らすのかもしれません。

毎日の診療の中でも、飼い主さんと動物たちの間にもちょっとしたしぐさや言葉の中に、深いきずなを感じることがあります。必ずしも動物が元気な時ばかりではないのですが、この子は幸せな時間をたくさん飼い主さんと重ねてきたんだなあ と思うとこちらまで心があったかくなります。
幸せな動物(と飼い主さん)に会えることは、この仕事をやっていて一番よかったことです。

しかし、動物と暮らすのはいいことばかりではありません。うちの猫の場合、夜中にご飯がほしいとき、本棚から本を引きずり出し紙を食いちぎる、という荒業で必ず飼い主を起こします。表紙のなくなった本が何冊あることか。