ヒナを拾わないで!

こんにちは!スージーです(^-^)

病院の裏手には田んぼがあるのですが、その田んぼに今日、カモが遊びに?来ていました。先日も出勤途中の畑でキジを目撃しました。暖かくなり、鳥達の活動も盛んになっているのですね^^

それでふときづいたのですが、最近よくかかってくる電話で「小鳥のヒナを保護した」という電話が増えている気がします。

そのような電話があったとき時はその時の状況にもよりますが、「元の場所に戻してください」という話をします。


野鳥のヒナは巣立つ段階ではうまく飛べずに落ちてしまうものもいます。でも、ケガをしていなければ、親鳥が給餌や誘導をするうちに、少しずつ飛べるようになるヒナもいます。
ヒナに手を出して親子を引き離すと「誘拐」になるので、そっとしておくことが大切です。人がそばにいると親鳥は警戒して来れなくなってしまうからです。

カラスやネコに襲われないか心配ならば、ヒナを近くの茂みの中に置いておくこともできます。姿が見えなくても親鳥はヒナの声で気づくことができるでしょう。

人がヒナを育てることはかなり難しく大変です。ヒナの食性にあった食餌(虫など)を適切に与えることが出来れば、育てられることもあります。

ただ、自然界では巣立ち後に親鳥と過ごすわずかな期間に「何が食べ物で、何が危険か?」などを学習しひとり立ちするので、人に育てられたヒナは自然の中で生きていけるとは限りません。
もし怪我をしている、希少種など、放っておけないと判断される場合は、自治体等に相談することをおすすめします。(野鳥は許可なく捕らえたり飼うことはできません。)

野生の命を助けることは専門家でも難しいものですが、虫を殺さない、虫が食べる植物を残すなど、誰でも小鳥のためにできることがあります。

動物が好きな人なら、落ちているヒナをみて

「かわいそうだから助けてあげよう!」

と思うことは自然な気持ちだと思います。でも手を出す前に、知っておかなくてはいけない自然の仕組みがあります。

もし道端で小鳥のヒナを見つけたら、今ここで言ったことを思い出していただければ幸いです。


〜自分で一時的に助けようとする場合に参考になるもの〜

・『野鳥をたすけるはじめの一歩(身近な野鳥の救護・保護のためのハンドブック)』
・すずめっ子クラブ http://www.asterisk-web.com/sparrow_club/
特定非営利活動法人 野生動物救護獣医師協会 http://www.wrvj.org/
・ (財)日本鳥類保護連盟 http://www.jspb.org/hina.html
・ (財)日本野鳥の会 http://www.wbsj.org/


尚、今回は野生動物救護獣医師協会ポスターを参考文献とさせていただきました。