おなかのなか

こんにちは、タニシです。


今日は虫が苦手な人にはちょっと嫌なお話。
最近当院での便検査で検出された、おなかの中に寄生する「内部寄生虫」のご紹介です。



回虫
母と子との間で胎盤や乳汁を通して感染する母子感染
糞便中に含まれる虫卵を口から摂取したり、回虫に感染している虫や小動物を捕食したりして感染する経口感染
などによって感染します。
成犬・成猫では感染していても症状が現れないこともありますが、幼犬・幼猫では食欲不振や下痢、嘔吐などの様々な症状が現れます。





鉤虫
母子感染、経口感染の他にも幼虫が皮膚から入って感染することもあります。
小腸に寄生し、小腸の粘膜に噛みついて血を吸って生きていくので、貧血や腸炎、栄養不良が起こります。




他にもたくさんの寄生虫がいますが、寄生虫には人間に感染するものもけっこういます!
感染している動物の便には虫卵が入っており、この虫卵は排泄されてから数日で感染力をもつため、糞便は放置せずにすぐ片付けましょう!!


また、おなかの虫は、成虫が排便や嘔吐によって排出されることもありますが、虫卵の場合はノミなどの外部寄生虫と違って目に見えず、症状が出ないことも多いために感染を見過ごしてしまいがち。。。

母親から胎盤や乳汁を通して感染することが多く、赤ちゃんのときは免疫も弱いので感染しやすいです。
そのため、子犬・子猫を迎えたときはワクチン接種などで来院されたときに便検査もおすすめしています。


排泄して時間がたった硬い便では検査ができないこともあるため、便を持参される場合はなるべく新しいものを持ってきてくださいね。