かわうそくんです。
シニアのワンちゃんになると多くなる手術の1つに、乳腺腫瘍があります。おっぱいの周りにしこりができるため、触ると気づきやすいため、比較的飼い主さんが発見して病院に来られる事が多いです。
↑右側の下にしこりがあります。
↑大きくなると更にボコボコっとしたしこりになってきます。そのまま放っておくと、なめたりして腫瘍が破れ、出血したり汁が出てきたりして悪臭を放ちます。
治療法は外科手術が第一選択となります。腫瘍の大きさにもよりますが、何箇所も腫瘍ができている場合は、片側の乳腺を切除しなければならないため、かなり大きな傷ができます。
ワンちゃんの乳腺腫瘍は50%が悪性、50%が良性と言われています。病理検査に出すまではわかりません。一般に避妊をしていないシニアのワンちゃんに多く発生しますので、若いうちに避妊手術をしてしまえば、ほとんどが予防できる腫瘍と言われています。特に、初回発情前に避妊をすると、乳腺腫瘍発生率は0.05%、1回発情がくると8%、2回目の発情以降は26%と、避妊手術を行う時期により、かなり発生率は変わってきます。
またネコちゃんの乳腺腫瘍はほとんどが悪性と言われています。猫の未避妊は少ないので、ワンちゃんほどは手術はありませんが、若い頃の避妊手術で予防できるなら、ぜひ考えてほしいです。
乳腺腫瘍は飼い主さんが見つけやすいしこりのため、しこりに気づいたら様子を見ずに早めに病院を受診しましょう。様子をみていて、急激に腫瘍が大きくなる場合は要注意です。しこりが小さければ傷も小さく、体の負担も少ないです。どの病気にも言えますが、早期発見が大事です。
