乳腺腫瘍

かわうそくんです。

今日は犬の乳腺腫瘍の話です。乳腺腫瘍は結構多くみられる腫瘍で、おっぱいの周りにしこりができるため、飼主が気づきやすい腫瘍でもあります。一ヶ所だけのこともありますが、だいたいは数ヶ所にしこりがある事が多く、生理が終わって数ヶ月の間に大きくなります。


実は乳腺腫瘍はホルモンに関係あると言われているため、発情が来る前に避妊手術を行ったワンちゃんに発生することはほとんどなく0.05%ほどの発生率と言われています。ただし、1度発情がきてしまったワンちゃんの乳腺腫瘍の発生率は8%になります。比較すると、発生率が全然違います。そう、乳腺腫瘍は癌の中でも避妊をする事で予防できる腫瘍なんです!

乳腺腫瘍が良性か悪性かの確率は約半々と言われてます。
ちなみに猫の乳腺腫瘍は、ほとんどが悪性です。


乳腺腫瘍が見つかった時の治療法は、ほとんどが外科手術が適応になります。しこりが小さければ小さいほど身体への負担は軽く、傷も小さい。何年も放っておくと、だんだん大きくなり腫瘍が自潰(腫瘍が破けて出血したり汁が出たりします)するまでになると、身体の負担も傷も大きくなります。時々ものすごい大きなしこりを垂れ下げて来院するワンちゃんも来ます。


乳腺腫瘍は飼主さんが、身体を触っていると気づきやすい腫瘍です。
早期発見、早期治療、そして、避妊手術で予防できることも知っておきましょう。