三毛猫ミケちゃん

かわうそくんです。


キリッとした、キレイな顔した女の子のミケちゃん。
去年の秋に、胸にしこりが見つかり、外科手術で腫瘍を取りました。病理検査の結果で、悪性の乳腺癌と診断。


犬の乳腺腫瘍は良性か悪性か半々と言われていますが、猫の乳腺腫瘍はほとんどが悪性の腫瘍です。
ミケちゃんは、すぐに化学療法(抗がん剤)を始めましたが、副作用が強く出てしまいました。

化学療法以外で何かできることということで、再生医療の「活性化リンパ球療法」を開始。この治療は、大きながんを小さくすることはできませんが、全身に散らばる小さながん細胞を攻撃して、再発と転移を予防するのが目的です。自分の血液を使い、その中のリンパ球(がんを攻撃してくれる)を増やして、がんを攻撃、排除する治療です。



まず、写真のミケちゃんのように、採血をします。

10ccくらい血を採ります。
そして、2週間かけて、リンパ球を培養します。
採血から2週間後、リンパ球を点滴で身体に戻します。
この治療のメリットは、自分の血液を使うため副作用がほとんどないのと、麻酔なども必要ないため、安全です。
ただ、やや高額な治療と、体内にリンパ球を戻すまで2週間と時間がかかります。穏やかに作用する治療のため、継続的な治療が必要になります。


ミケちゃんは、この治療をして、飼い主さんから「元気になった」と言われました。はっきり目には見えない効果ですが、一緒に暮らす飼い主さんが感じることは確かだと思います。


クオリティ・オブ・ライフ(生活の質)を保ちながら、その子らしい生活が送れるように、こういう治療法もある事をぜひ知っておいてほしいです。